霧の中の廃墟
小ネタです。福島県は磐梯吾妻スカイラインに、大きめの廃墟があります。空撮すると森の中に潜む巨大な廃墟で素敵な見た目の廃墟なんですが、内部を見るとほとんど残留物はなく、巨大なコンクリートの塊という印象でした。
その名も横向温泉ロッジ
奥に見えるのは現役物件
この辺りは「横向温泉」と呼ばれています。名前が面白いので調べてみると、「温泉の吹き出し口が女の人が横を向いている姿に似てたから」みたいなことだそうです。
スカイライン道中
スカイライン入口とはいえ既になかなかの山奥なので霧がかっていて雰囲気は抜群。しかしまぁ「スカイラインと名の付く所に廃墟あり!」ですね。
改めて上から見てみます。特徴的なのは入り口にある2つの階段ですね。悪く言ってしまえば「何も考えずに作った」かのような、規則性のないヒョロっと伸びた階段が面白いです。
穴開いてますよ
天井は一部穴があいているし、ベランダもところどころ崩壊しています。1980年代に閉館したようで、廃墟としても古い歴史を持つようです。
廃墟と火事と心霊スポット:
横向温泉ロッジは過去何度も火災・ボヤ騒ぎがあったそうです。こうしたこともあって、「火災でお客さんが死んで廃墟化した」「オーナーが自殺した」みたいな廃墟あるある尾ヒレも着くことがあるそうですが、そうした事実はありません。
横向温泉ロッジ内部へ
シースルー
階段を上がってエントランスへ。火災の影響か、無機質なエントランス。
なにも…ない!
ご覧の通りです。やはり廃墟となってから月日が経過していて、また、何度も火事騒ぎがあったことからか、残留物は撤去されてしまっているようです。もはや当時を思い起こさせるようなものはありません。
自分はそういう当時の名残りみたいなのが好きなので、巨大な物件に心躍ったものの、内部の何もなさにはがっかりでした。
若者たちの自由なキャンバス
階段上がってエントランスに来たら、どこにいくにもまた階段。こりゃ21世紀についてこなかったはずだわ。
口消失バグ
兄の扉を開いて客室へ。
狭くない?
客室もこの通り、崩壊&名残なしで見どころはありませんでした。火災騒ぎと言い、地元では心霊スポットとして人気で、度々侵入を許しているようです。崩壊具合と落書き具合はなかなかのもの。
片付いてる
客室から戻って、外階段から直結している食堂へ。
元食堂だったであろうところ
といってももぬけのから。
てな感じで、急速に興味を失ったので早々に外に出ました。もうちょっと隅々まで見ればよかったけど、この感じだと時間の無駄っぽいですね。
残留物まみれの廃墟が楽しいよね
やっぱ廃墟は残留物があってナンボ!そういう意味では石川県の通称「王朝ホテル」は、まるで宮殿化のような豪華な残留物が大量にあって、心から満足できる廃墟探索でした。こんな風呂、バブル期のホテルじゃなきゃ実現できないぜ。