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中原大仏

常日頃から日の丸ハチマキを頭に巻いている私にしては珍らしく、日本を飛び出して中国に遊びに行ってきました。

中国に来たとはいえ、観光するのはやはり大仏がほとんどです。というわけで中国は河南省魯山県にある中原大仏(魯山大仏とも言うそうな)を参拝して来ました。

像の大きさは100mそこらで、我らが和製大砲こと牛久大仏と大体同じくらいの大きさなんだそうです。

しかし台座込みの大きさだと、なんと208mを誇ります。しかも山の上に立っているので、完全に天に立つ者と化しています。

実はこの中原大仏、世界一大きい大仏とも言われています。世界第2位はミャンマーのレイチュンセッチャー大仏で、3位が牛久大仏です。まぁ諸説あるので後述しますが。

てなわけで、一応世界一大きい大仏をご紹介します。

中国の山間部で世界一巨大な大仏を見る

ガキンチョライダー

今回の旅行では、軟体レポート@SoftlyXさんに全面サポートして頂きました。

中原大仏にアクセスするにはバスが一応あるそうなんですが、今回は@SoftlyXさんのパパ活によってゲットした現地のおっさんの車に乗って行きました。参考にならずすまん。

かくしておっさん、おっさんのムスコ(卑猥な書き方)、SoftlyXさん、わたくしの4人で徒党を組み、どう見ても無免許なちびっこライダーを尻目に山奥へと突き進むのであった(中国の免許制度については知らないので、子供が原付乗ってても違法ではないのかもしれませんね)。

中原大仏を駐車場から見る

長い長い道のりの果てに到着しました。おしっこを我慢していたから余計に長く感じたのかもしれませんが、やたらと遠くに連れてこられた気がします。そんなロケーションのわりには意外と観光客が多い。

到着して車を降りると、いきなり知らないおじさんに話しかけられました。私は中国語ができないので、わからんっすと拙い英語で応えてみるものの、おっさんには英語が通じないのか、あるいは聞く耳を持っていないのか、ずっと中国語で呼びかけながら私に大仏の絵葉書を見せてきました。

たぶん絵葉書を買ってもらおうとしたんですかね。未知との遭遇だったのでスルーしてしまいました。しかし車を降りていきなり売り込まれるとは…恐ろしい。

中原大仏の醍醐味 長い長い階段を無心で登る

階段地獄が始まる

で、ここからが本番です。中原大仏を拝むにはこのような階段を登っていないといけません。この写真を見ただけではたいしたこと無いじゃんと思われるかもしれません。

中原大仏の敷地案内

しかし、こちらの全貌を示した案内をご覧ください。

大仏までは非常に遠い道のりのうえ、やべー階段が2段構えで待っています。

階段を登る人々を拡大

勘のいいガキはお気づきかもしれませんが、先ほどの写真をクローズアップしてみると、階段をのぼる豆粒のような人々が見えます。自分もこれからあの豆粒になると考えると、身震いします。

一応、階段を使わずともマイクロバスに乗れば大仏の足元まで行けるのですが、そこはやっぱり、せっかくここまで来たので、どうせなら登りたいという気持ちが溢れるので、登ります。

大仏への階段

てなわけで日の丸ハチマキを締め直して登り始めるのですが、数段登ったところで「バスに乗ればよかった」と後悔せずにはいられませんでした。

なぜならこの旅は8月半ばに行われたものであり、当然真夏です。日陰もない中、階段を登らなくてはいけないのです。ただでさえ辛いのに、日差しによってさらに体力を使います。

大仏と階段を清掃する人

そんな状況なのに、私は、一歩ずつ階段を登り、太陽に近づいていくのです。近づくたびに滴る汗…。そう、この時の私はまさに太陽に近づきすぎて翼が燃え、海の藻屑と消えた男、イカロスそのものでした。

階段上から下界を見下ろす

やっとこさ階段を登りきり、下界を振り返るともはや地平線が見えます。さっきまでいた駐車場はもう見えません。無事、私も豆粒の仲間入りです。

なかなかの達成感に満足して前を向き直すと、そこには再び絶望の光景が浮かびます。

次の階段

そう、階段は2段構えであり、まだ階段は続きます。第1の階段の登った者のみ、第2の階段を登る権利が与えられるのです。イカロス第二部、ステアウェイトゥブッダの開幕です。

もはや階段その1で体力を使い果たし、なんなら軽い熱中症で吐き気まで催してるので、しばらく休んでから階段その2を登り始めます。

天空の階段

再び階段を登るイカロス。

ここで臨時ニュースです。

中国では暑さ対策のためか、このようにTシャツをめくってヘソ出しルックになってるおっさんをよく見かけます(プライバシー保護のためバックショットでご紹介いたします)。

中国ではそういうもんなのかなと思って、自分も別の観光地ですが素肌にシャツを羽織ってしかもボタン全開というジャニーズスタイルに挑んでみました。

すると年頃の女の子がすごいびっくりした顔で私を二度見してきたので、たぶんあれは間違ってたんだな。難しい。

はっきり見え始めた大仏

ずっと霞んでた中原大仏がいよいよはっきりと見えてきました。

大仏の前に建物に入館

まずは足元の建物に入ります。なかなか立派な外観だし、巨大なので、内部もやったら絢爛豪華な感じなんやろなぁ…。

建物の内部は廃墟感満載

と思ったら内部はこれ。コンクリート打ちっ放しで廃墟チック。思わず手を合わせたくなるようなありがたみは何もない。

作りかけの内部

ただまぁ廃墟好きとしては心踊るしアンコール沸かすしダンスダンスダンスって感じです(レディゴー!)

建設現場さながらのエスカレーター

エスカレーターに乗って建物の頂上に行きます。

ちなみにこっちのエスカレーターは動いてましたが、帰りのエスカレーターは止まってました。

歪んだように見える天井

っていうかなんか天井歪んでねぇ〜?

最後の建物に乗る大仏

建物の屋上にはさらなる建物とその上に乗る大仏。

大仏の足元への入り口

さらに入場料を課金すると、大仏の足元まで行けるようになります。これだけの大きさなのに行けるのは足元だけで、胎内巡りはできないんですねぇ。

謎の日本語

「苦しいときの」

これが見えれば大仏はもうすぐそこ。

中原大仏の足元

つきました。大仏の足元。ここに立つと、自分がいかにちっぽけな人間なのかがわかります。

大仏の足の指

大仏の足の指。

大仏を見上げる

でかすぎてちゃんと自分のことを見てくれるのか不安になってしまいます。やはり大仏はお顔を拝見できるくらいの大きさの方が良い気がします。

最後の景色

大仏の足元からみる景色は霞んでました。

吸ひさしの煙草で北を指すときの北暗ければ望郷ならず

中原大仏は世界一大きい大仏なのか?

階段を登る人々を拡大

先ほどのクローズアップ写真をもう一度。今度は大仏の足元に注目してください。

この大仏、足元に蓮華座があり、その下にまた4階建てくらいの建物があります。で、さらにその下には写真に写ってませんが、例の廃墟みたいな建物があります。

あの廃墟的な建物ってのが、たぶん2008年に増築された部分なのです。しかも冒頭でもちょろっと書きましたが、この増築された部分を含めて208mだとされているわけです。

じゃあ土台を抜いた高さはどうなんだというと、それでも128mはあるそうな。まぁこの128mの出典がよくわからないので真実なのかどうかは知りませんが、像高だけで見てもおそらく世界一大きい大仏なんじゃないかと言えそうです。

この記事の撮影機材
カメラ:RX100M3

中原大仏の詳細情報

公式サイト:ない
住所:中国
場所:Googleマップで見る

営業時間:知らない
入場料:元

備考:ほんとしんどいので、参拝の際はマイクロバスで登ることをおすすめします。