先日、滋賀県の湖東をバイクで走ってきました。いくつか珍スポットなどを巡ってきた中で、今回は「多賀SLパーク跡」を紹介します。
この多賀SLパーク、すごいのがいわゆる「SLホテル」というものであり、寝台車をホテルの客室代わりに活用していたとのことです。
現在は既に廃墟化してしまっていますが、客室以外のSL車体などある程度遺構があって面白かったです。デジカメで撮った写真だけでなく、ドローンを飛ばして空からも撮影したのでご紹介します。
目次(もくじ)
鞍掛峠を通って多賀町へ
いきなり余談ですが、名古屋から多賀町へは、途中で国道306号線「鞍掛峠」を通りました。
ナビに任せたらこのルートを案内してくれたんですが、めっちゃ雄大で走ってて楽しかったです。マジおすすめ。
ここを走ったのは7月末のことで、この鞍掛峠について調べたら同年5月まで通行止めだったそうなので、ちょうど再開して間もない頃だったようです。
写真の通りライダーもたくさんいて、愛知三重滋賀岐阜あたりでは結構おすすめなツーリングスポットかもしれません。
放置されたD51形蒸気機関車
さて、鞍掛峠を越えて多賀町に入り、有名観光地の多賀大社とは反対方向に向かうと、このように突如SLが見えてきます。
改めて正面を見る。機関車トーマスで言う顔の部分には、以前「D51 1149」と描かれたプレートがはめ込んであったそうなのですが、今はありません。落ちるようなもんでもないので、恐らく盗まれたんですね。
と、思ってメルカリでSLのプレートを検索してみたら、1〜2万円とか、高いものだと10万円以上とかで売買されていて驚きました。何が価値を持つかわかりませんな!
なぜか車体には「D51 999」と描かれていました。スリーナインやないかい!というわけでこちらは銀河鉄道をあしらって、あとから取り付けたものだと思われます(そして恐らくそういう理由でこっちは盗まれてないんだね笑)
これは操縦席なのかな
兄貴分のC11形とは違って、随分すっきりしてますね。
泊まれる列車「SLホテル」の1つだった多賀SLパーク
さて、ここからは「なんでここにSLが?」という疑問を紐解いていきます。
実はここ、いわゆるSLホテルの1つで「多賀SLパーク」と呼ばれていました。1976年に、寝台車両をそのまま宿泊施設に流用したホテルとして開業したそうです。SL?レストラン?ウッ…頭が…。
しかし1980年代に早くも廃業し、その後レストランや客車は解体されたものの、なんでか知らんがSL部分だけ残っているとのこと。
ちなみに「SLホテル」はかつて日本でプチブームを巻き起こしたらしいんですが、現存しているホテルは1つもありません(ちなSL以外の列車を使用したホテルはいくつか現存してます)。
空から多賀SLパークを見てみよう
それでは続いてドローンによる空撮を!
しかしまぁ周辺には何もありません。見事にSLを残して解体されまくっています。
SLの左側にあるコンクリート部分が恐らくレストラン跡かしら。そしてSLの手前部分が駐車場かな。当時の写真などが全く残っていないのでなんともわかりませんが、規模はそこまで大きくなかったのかなと思います。
しかし道路を挟んで向かいにも、空き地となんらかの遺構があります。もしかしたらこちらにも関連施設か何かがあったのかもしれませんね。
線路の向こうには地味に廃墟化した公園が広がる
SLと共に線路も残されているので、終点まで辿ってみます。
藪の中に飲まれ向こう側にも続いているようにも見えますが、実際には見えている範囲が全てでこれ以上続いてはいません。
隣に目をやると、公園なのか遊具が置かれていました。これも多賀SLパークに関連するものなんでしょうか。むしろこれが「パーク」を構成する重大な要素なんでしょうか。
基本的に遊具たちは草まみれ、この滑り台なんてひどい。滑れない。
公園からSLを見つめる。
一応、この残されたSLでなんかできんか?って議論も起こってるそうです。どうにもできんやろ…。
この記事の撮影機材
カメラ1:RX100M6
カメラ2:DJI Mavic Air
ふと、中国で見たSLを思い出した
そう言えば数年前に中国でも廃墟と化した機関車に乗りました。この辺りの地域は、日本で言う映画村のようなところで、撮影に使われた施設の1つとして汽車が放置されています。廃墟なんですが、金を払えば自由に見学できるというおおらかっぷりがさすが中国。
多賀SLパークの詳細情報
公式サイト:なし
住所:〒522-0342 滋賀県犬上郡多賀町大字敏満寺
電話番号:なし
場所:Googleマップで見る
備考:多賀大社行った方が楽しいよ