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尾去沢鉱山
尾去沢尾去沢我がかなやま

秋田県鹿角市にある尾去沢鉱山を見てきました。ご覧の通り地表部分には巨大な鉱山遺跡が今も残り、山に聳える煙突もまた見事に主張し続けています。

1978年に閉山した後、1982年には「マインランド尾去沢」として、そして2008年には「史跡 尾去沢鉱山」と改め、鉱山テーマパークとして運営しています。ここでは尾去沢鉱山の坑道の内1.7km部分を公開していて、トンネル内を歩くことができます。かなり立派で展示も充実していて、面白かったのでぜひご覧ください。

入場料はちょっと高いけど…!

鉱山歴史の坑道
鉱山歴史の坑道

やってきました尾去沢鉱山。入場料は1,000円かかります。結構…高いね!でもクレジットカードでの支払いに対応しています。それに1,000円払えば安全に坑道体験ができると思うと、むしろありがたいことです。感謝を込めて支払い、いざトンネル。

さて訪れたこの日は6月の事。日中は暑さを覚える頃合いでございます。ところがトンネル内は1年を通して13℃とのこと。これは、寒い。一足ずつ中に進む度に震えました。ただまぁ、言っても13℃なんで途中から慣れます。

闇の世界、それが鉱山

トンネル内では解説音声が鳴り響く
トンネル内では解説音声が鳴り響く

歩みを進めていきます。確かこの日は前日に雨も降ったこともあり、ジメジメしています。

モノクロにすると、怖い
モノクロにすると、怖い

もちろん内部は綺麗に整備されているので、電灯もきちんとついています。しかし特に江戸明治初期の頃は小さな火のあかりだけで掘り進めていったわけなので、精神的にもだいぶきつい環境だったとわかります。

この日本にはこのような洞窟がたくさん眠っている
この日本にはこのような洞窟がたくさん眠っている

尾去沢鉱山の坑道は全部で800kmにも及ぶとのこと。まさにアリの巣のように、東京の地下のように、地下世界が築かれていたわけです。こうして公開されているのはたかだか1.7km分のみ。全行程1時間程度です。

比較対象に使われる親子
比較対象に使われる親子

坑道は上下横幅が広いため、窮屈感はありません。普通に踏破できるので狭いところが苦手な人でも大丈夫そうかと思います。

マインキャニオン
マインキャニオン

中にはこのようにとんでもなく広いところも。なんとなく学んだところによるとこれは「マインキャニオン」と呼ばれて、上下に掘り進んでいく採掘手法でできる上下の裂け目とのこと。つまりこの坑道の上下にも別の坑道があって。それぞれ輪切りになっているのをこのマインキャニオンが繋いでいる、という感じなのかな。

わりと平坦
わりと平坦

しばらくただのトンネル写真が続きます。

人は少ない
人は少ない

みんな俺を抜かして歩いていく
みんな俺を抜かして歩いていく

大吟醸 地底の神秘

鹿角の地酒
鹿角の地酒

先の通りトンネル内の気温は1年を通して一定です。これはどのトンネルもそうなので、きのこ栽培やワインセラーとして再利用されるパターンを何度か見たことがあります。尾去沢鉱山の場合は日本酒を寝かせています。

地底の神秘
地底の神秘…笑

地底の神秘という銘柄みたいです。販売ページを見ると、1年間寝かせているんだって。

おみくじも引ける
おみくじも引ける

この貯蔵庫の向かいには神社もありました。

人形あってこその珍スポット

お疲れ様です
お疲れ様です

しばらく進むと、急に賑やかになってきます。ここまでは淡々とした洞窟内でした。しかしここからは人形が置かれていて、当時の様子をより想像しやすくなります。そしてこのような人形たちがおいてあるスポットは珍スポットとして好まれやすいです。どことなくB級感が増してしまうんですよね。

この中に紛れて観光客ビビらせたい
この中に紛れて観光客ビビらせたい

休憩中かな?鉱夫たちは1日何時間太陽を見ることができたんでしょうかね。

トロッコ

所々トロッコも置いてあります。いろんな看板なんかもあるんですが、当時のものなのか再現なのかはわからん。

ヨシ!
ヨシ!

二層!

ライティングが良い感じ
ライティングが良い感じ

これもまたおそらくマインキャニオン。

立ち入り禁止だが紛れたい
立ち入り禁止だが紛れたい

だんだん言うこともなくなってきました。

奉行所
奉行所

最後の方では江戸時代、つまり尾去沢鉱山の初期の様子を再現したところもありました。が、人形が丁髷になった位で特に変わらず。そのまま出口を出ると、最後は売店内部を通って終了です。お疲れ様でした。

シューティングアドベンチャー跡

シューティングアドベンチャー跡
シューティングアドベンチャー跡

尾去沢鉱山駐車場の裏手の高くなった場所には、何か三角屋根の建物と長く続く通路が見えます。鉱山施設の一部のように見えますが、それにしては三角屋根部分は新しめ。これは何?と調べてみると、シューティングアドベンチャーというアトラクションの1つだったようです。

一応これも坑道を再利用したもので、トロッコに乗って光線銃で撃つってやつだったみたい。2008年に廃止され、それに伴い入り口も封鎖され、鉱山施設跡ともテーマパークとも微妙に毛色の違う建物が残っちゃってるわけです。

また、3Dシアターとかゴーカート施設なんかも併設されていてこちらは現役。しかし、先は短いかも…。

尾去沢鉱山を空から見てみよう

サバゲーに最適
サバゲーに最適

改めて鉱山跡の方を見てみましょう。当然立ち入りは禁止されています。また、木々が邪魔をするので地上からだとその全景を見ることが難しい状態です。展望台などできれば嬉しいんですけどね…。てなわけで空から見てみます。

遺跡のように残る鉱山跡
遺跡のように残る鉱山跡

遺跡のような鉱山施設跡。この中を自由に闊歩できたらどんなに興味深いでしょう。いや、入れないからこそ想像が膨らんで楽しいのかもしれません。

尾去沢鉱山では過去様々な事故もあり、関係者や近隣住民に死者も出ています。また、汚染排水による環境への悪影響も与えていたようです。ちょうど最近、メガソーラーについても否定的な意見が飛び交っていますね。今後このような自然の中にある巨大な施設を目にすることは少なくなっていくのかもしれませんな。

この記事の撮影機材
カメラ1:α7C
カメラ2:DJI Mavic Air

鉱山内部を探索した貴重な経験

これはおそらく2011年とか12年とかそれくらいの記事だと思います。当時三重県にあった白石鉱山の内部を探索した様子を記事にしました。崩壊しつつありましたがまだまだ建造物が十分残っていて、見どころのある素晴らしい鉱山廃墟でした。特に石灰に塗れた通称「白い部屋」は廃墟界でも聖地とされていました(自分は訪問できず)。

その後解体され、現在は更地です。ああ…恋しいぜ。

尾去沢鉱山の詳細情報

公式サイト:史跡 尾去沢鉱山 「1300年の歴史を誇る銅鉱脈群採堀跡」
住所:〒018-5202 秋田県鹿角市尾去沢獅子沢13−5
電話番号:0186-22-0123
場所:Googleマップで見る

営業時間:9時-16時
入場料:1,000円
駐車場:無料でたくさんあり

備考:車椅子の人用通路もある