静岡県焼津市です。こちらには「大崩海岸(おおくずれかいがん)」という、目を疑うようなネーミングの海岸があります。
上記の写真を見れば一目瞭然、海に面して鋭い崖がありまして、やはり文字通り落石・崖崩れが頻発する危険な地帯です。
そんな危険地帯にも関わらず、この崖のきわっきわに道路や線路が通っていました。当然、何度も何度も事故が発生するので、道路は写真のように海上を迂回するようになり、線路ももう少し内陸の山の中を走るようになりました。
そして今回のお話はこの大崩海岸に残された廃トンネルのお話です。そう、大崩海岸のきわっきわを走っていた時代のトンネルがいくつか現存しているのです。
その中でも、その見た目の美しさが人気の「石部トンネル(石部隧道)」について紹介します。
この絶景が廃線マニアを呼び寄せる!大崩海岸の石部トンネル
石部トンネルに至る空き地には、あつらえ向きに無人の駐車場があります。昔は明らかに無断駐車を警戒した感じの柵で囲われた空き地だったのに、大崩海岸の人気上昇に目をつけた地主が駐車場に仕立て上げたんでしょうか笑
大崩海岸への道
そして県道416号線のガードレールを乗り越えて、崖を下っていきます。
前線の彼の体勢からその急勾配っぷりを感じてほしい
今回は友達3人にも同行してもらいました。ちなみにこの日は2018年1月4日です。新年早々友達と廃墟巡りを楽しんでいるわけです。
石部(せきべ)トンネル。JR東海道本線のトンネルだったと聞きます。
そして崖を降りていくとついに目の前に現れた石部トンネル。
石部トンネルの残骸
そして崩落しているレンガの数々。昔はこのブロックがまだトンネルにへばりついていて、それがまた美しかったのですが、やはり次第に崩壊が激しくなっているようです。それでもまだ素敵な光景ですが。
この石部トンネルは撮影スポットとしても人気で、腕利きのカメラマン達が数々の素晴らしい写真を残しています。私も彼らのように美しい姿をきちんとカメラに収めたかったのですが、この実物を前にして写真を撮ることよりも早くこのトンネル内部を探索したいという気持ちが先に出てしまい、残念ながら石部トンネル外観の写真はあまり多くありません。
というわけで石部トンネル内部に入ってみたいのですが…。
残念ながら地続きではありません。誰が張ったか知りませんが、ロープがあるのでこれを使ってトンネル内部に潜入できそうです。
怖いので、まず我々のグループの鉄砲玉に行かせたました。
気分はスパイダー男!
問題なさそうだったので私もトンネル内部に潜入しました。
石部トンネル内部
前略、石部トンネル内部から
トンネルから見える景色。ちなみに先ほどからチラチラ写っていますが、石部トンネルは2つの穴があります。
内部!なんだか色々と備品があります。しばらく行くと、また行き止まりになっていました。
なんか芸術的!
というわけでもう1つのトンネル内部を見てみましょう。
トンネル内部から入り口を見る
こちらもある程度進むと行き止まりになっていました。残念!ということでトンネルを出ようとしたところ、なんだか横穴があるではありませんか。
その横穴を通ると、トンネルの外側に出られるようでした。
こんな感じで、大崩海岸のヘリに出ます。するとこれまた謎のロープがかかっていました。
せっかくなのでロープを使って降下!気分はSWAT!
再び県道416号線の光景
そんなわけで私の大崩海岸&石部トンネル探索記録は以上です。遠目には廃道もあります。しかしまぁ、こんな大崩と呼ばれるくらいの断崖にあんな道路よく作ったな…。
この記事の撮影機材
カメラ:RX100M3
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「いやいやコンクリートで守られたトンネルなんてありえないね!」という原理主義の方は、大分県にある大石隧道がおすすめです。これはもうただの横穴!崩落秒読みです。観光の際はお早めに笑
大崩海岸(石部トンネル)の詳細情報
公式サイト:なし
住所:〒421-0123 静岡県静岡市駿河区石部
電話番号:なし
場所:Googleマップで見る
営業時間:いつでも
入場料:無料
駐車場:有料だけどあるぞ
備考:大崩海岸に至る途中の道には廃墟もいっぱいある。だから珍スポット好きなら楽しめる場所だと思います。でも…探索の際は気をつけようね!ちなみに未だに崖崩れ等の被害が発生することがあり、通行止になることもしばしばあり。