出典:中国のテーマパークにいたやつ
ビットコインの買い時がいつなのか、なんてのを予想するのは非常に難しい話です。しかも必死に分析したところで、イーロン・マスクかなんかの一言で大幅な値動きを見せることもあります。
そんなセンシティブな投資銘柄なので、タイミングで頭を悩ますよりも積立投資でコツコツ買い増しながらホールドするのが多くの人にとって幸せな投資方法だと思います。実際に自分もビットコインの積立投資をしているのでそのやり方やシミュレーション結果からわかる儲かるパターン・損するパターンを解説していきます。
目次(もくじ)
ビットコインの買い時がわからないなら積立投資+ホールドがおすすめ
石の上にも3年
ビットコインで儲かってる人って、相場を読めるようなプロの人だけじゃなくて、早かった人・諦めなかった人もたくさん該当すると思います。
で、今から早かった人になるのは無理なので、諦めない人になるのが現実的な手法です。なので「ビットコインを積み立ててホールド(放置)」が無難な選択肢でしょう。
積立投資とは同じ価格だけ購入し続ける投資方法
積立投資を極めるとこうなる
積立投資とは定期的に同じ金額だけ購入する投資手法です。主に月単位で行います。例えば「毎月1日にBTC1,000円分を購入する」みたいな感じです。これを愚直に積み重ねていく投資手法なので、相場を見極める力は不要です。
iDeCoという国が推奨している制度がありまして、これもまさに積立投資を使っています。しかもこのiDeCo、一度始めるとなんと60歳に達するまで引き出せず強制的にガッチリとホールドさせられる制度です(中断や掛け金の変更は可能)。ただし、毎月の掛け金が控除対象になるので節税しながら老後資金を蓄えられるということで注目されています。
普通に考えたら60歳まで引き出せない投資なんてのはなかなか怖いのですが、一括投資ではなくリスクの低い積立投資だからこそ成り立つわけです。ビットコインで積立投資する際にも、一喜一憂せず数十年後を見据えるくらいの気持ちでいましょう…。
シミュレーション1:積立投資で儲かるパターン
ほったらかしすぎた家
積立投資はただ一定期間ごとに同じ金額だけ購入するだけなので、初心者でもできる簡単な投資方法です。しかもこんな適当な投資でも高い運用成績を叩き出す可能性があります。
なぜなら毎月同じ金額だけ購入することで、購入単価が下がる可能性があるから。まぁシミュレーション結果を見てもらった方が早いです。
- A:1/1に一括投資
- B:6/1に一括投資
- C:12/1に一括投資
- D:毎月1万円を分割投資
以上の条件で、2021年の1月時点の価格に対してそれぞれいくらの損益が生まれたかを比較。
※BTCの価格はその日の終値でTradingViewの価格に基く。
ご覧の通り、最もパフォーマンスが良かったのは「1/1に一括投資したA」ですが、「積立投資のD」はこの中で2番目に成績が良かったことがわかります。
2020年においては、おそらく1/1の時点で仮想通貨に目をつけていた人はごく少数だと思います。6月付近で100万円台になった時点でもあまり話題にはならず、その後史上最高値更新が目前となった12月に多くの人が再び仮想通貨に注目し出したと思います。
しかし、もしも始めから「買い時なんてわかんねぇ」と結論づけて1月頭から淡々と積み立てていたら、比較的早めに目をつけた6月に一括購入した人よりも大きな利益を出せていた計算になります。
シミュレーション2:積立投資で損するパターン
当然だけど積立投資でも失敗するリスクはあります。まずスタート時点からずっと右肩下がりだと儲かりません。例えば先程のビットコインの価格を逆に並べると右肩下がりになるので、この場合で再びシミュレーションします。
BTC価格の順番を逆に入れ替えた
※購入時の価格を揃えるため、一括投資Bは6/1購入から8/1購入に変更
右肩下がりだと、どの投資パターンでも買った時より価格が下がっているので、運用成績は全て赤字で、その順序も先程と真逆になります。しかしそんな赤字の中でも積立投資を続けたことで平均購入単価がどんどん下がっていき、一括投資Aほど赤字が膨らみませんでした。
シミュレーション3:右肩下がりでも再び上昇すれば大丈夫
先の通り右肩下がりでも、再び値上がりしてくれれば黒字になります。シミュレーション2と同じく右肩下がりだった価格を、最後の1月については1BTC=120万円に戻ったと仮定してシミュレーションします。
逆にしつつ翌1/1のBTC価格を120万円にした
するとこの通り、A以外は全て黒字化します。Aは1BTC=297万円で購入しているので、iBTC=120万円に戻っただけでは黒字化しません。BとCはどちらも1BTC=120万円以下で購入しているので黒字になりました。
そしてAと同じく1BTC=297万円の時に始めた積立投資Dは黒字になりました。なぜなら金額を分散して毎月積み立てたことで、平均購入価格が1BTC=101万円と、投資をスタートさせた時よりも下がったからです。なので1BTC=120万円に少し戻っただけで黒字化できました。
このようにたとえ積立投資を始めた時からどんどん値下がりしてしまったとしても、平均購入価格も下がっていくので、元の価格に戻るほど値上がらなかったとしても儲かる可能性があります。
半値になっても儲かる積立投資:
だいぶ古い本ですが、積立投資の仕組みをより理解するのにおすすめの本があります。その名も「半値になっても儲かる積立投資」。要するに「購入当初から値下がって価値が半分になったとしても、積立投資なら儲かる可能性がある」ということです。まさに先ほどシミュレーションで見た通りですね。Kindleでも読めるのでチェックしてみてください。
ビットコインで積立投資を始める方法
さて積立投資についてわかったところで、続いてビットコインで積立投資する方法を解説します。
自動積立投資対応の仮想通貨業者を使うのがおすすめ
画像引用元:Coincheckつみたて | 仮想通貨取引所のCoincheck(コインチェック)
積立投資のやり方ってのはまぁ色々とあるんですが、おすすめなのは「自動積立投資に対応している業者を使う」こと。自分で買い付けると、どうしてもめちゃくちゃ下がった時に「これ大丈夫なの?」って考えて購入をスルーしちゃうことがあります。積立の有無を自分で判断しちゃうと、それはもう積立投資の効果がなくなっちゃいます。でも自動積立ならどんな相場でも無慈悲に買い付けてくれるので、やっぱり自動積立がいいんじゃないかなぁと思います。
そんな自動積立に対応しているのが、コインチェックとGMOコインの2社。違いはあまりありません。
項目 | コインチェック | GMOコイン |
---|---|---|
積立頻度 | 毎月/毎日 | 毎月 |
最低積立金額 | 1万円 | 1,000円 |
注文単位 | 1,000円単位 | 1,000円単位 |
手数料 | 無料 | 無料 |
より少額から始めたいならGMOコイン、そうでなければコインチェックかなと思います。ちなみにGMOコインの場合はGMOコイン内の口座から引き落とされますが、コインチェックは指定した銀行口座から自動でコインチェック口座内に振り替えたうえで積み立ててくれます。つまり、コインチェックの方が残高不足になりにくいというメリットがあります。
コインチェックは毎月積立と毎日積立が選べますが、「積立投資における購入頻度は毎日も毎月もそんなに変わらない」というのが定石です。「ビットコインは価格変動が激しいから毎日が良い」派もいるんで、自分がやるなら毎日かなぁ?ちなみに毎日1万円購入するわけではなく、月1万円を日割りして積み立てていく感じになります。
やり方はどちらも簡単で、月々の購入金額を決定するだけ。そしたら後は定期的に、勝手にビットコインを買い増してくれます。
もしも含み益が十分膨らんだり、諦めたりしたい場合にはいつでもサクッと積立を停止できます。手数料等も発生しません。銀行の定期預金とは違って特に縛りはないので、途中でやめることはできます。
貯まったビットコインは貸して稼ぐことも可能
画像引用元:貸仮想通貨サービス | 仮想通貨取引所のCoincheck(コインチェック)
コインチェックもGMOコインも、購入したビットコインを業者に貸し付けることで利用料を受け取ることができる、いわゆる「貸仮想通貨」サービスを提供しています。
詳しい仕組みは知りませんが、おそらく株で言う「貸株」と同じで、業者側は個人投資家から借りた仮想通貨を機関投資家に又貸しして利益を得ている仕組みなんだろうと思います。
で、このサービスを使えばまるで銀行の定期預金のように、預けるだけで金利相当の手数料を受け取れるのでおすすめです。これもコインチェックとGMOコインで詳細異なるので比較します。
項目 | コインチェック | GMOコイン |
---|---|---|
年利 |
|
|
最小貸出数量 | 1万円相当以上 | 0.1BTC |
最小貸出単位 | 1万円相当以上 | 0.1BTC |
中途解約 | 不可 | 償還時に受取予定の貸借料の10%(貸借料そのもの受け取れず) |
貸出開始日 | 枠が空き次第 | 毎月15日(土日祝の場合は翌営業日) |
比較すると、コインチェックの方が少額からできて年利も高いのでおすすめです。ただし、コインチェックの場合、受け付けるかどうかは空き状況次第なので、必ずしもサービスを利用できるとは限りません。
GMOコインの場合は毎月15日に募集しています。申し込み多数の場合はキャンセルされることもあるようです。これが早いもの順なのか、抽選なのか、任意に選ばれるのかは不明ですが、興味があるなら15日をチェックしましょう。ただし、最小貸出量は0.1BTCと、だいたい10万円相当のBTCが必要になるのでご注意を。
その他注意点は主に2つあります。1つ目は、預け先の業者が倒産した場合、仮想通貨が返却されないこと。まぁいきなり倒産することはそうないと思いますが、大金を預ける場合はよく考えましょう。
2つ目は、貸付時よりも返却時の方が価格が下がってる可能性があること。例えばコインチェックで1BTCを1年間預ければ1.05BTCとなって返ってきます。しかし、預けた時は1BTC=300万円だったのが、返ってきた時は1BTC=200万円に値下がりしていた場合、5%増えてても210万円になってるので、数量は5%増えましたが90万円損していることになります。定期預金というよりは外貨預金に近いですね。
ただ少なくとも5%分数量は増えるので、いずれにせよ長期ホールドすることが前提なら、変動リスク承知で預けちゃってもいいと思います。我々にできるのは愚直に積み立てるだけですからね。
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