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亀老山展望台の全景
大部分が山の頂上に埋まっている展望台

瀬戸内海といえばしまなみ海道。そのしまなみ海道が通る島の中でも最も南にある大島には、亀老山展望台という施設があります。

まぁ普通に展望台なんですが、あの隈研吾大先生がデザインしたものです。これはなかなか面白そうだぜ、ということで見てきました。

亀老山展望台は見えない建築

地下通路は何のためにある
地下通路は何のためにある

展望台の姿形を思い浮かべると、だいたいみんな大なり小なりタワー型の建築物を思い浮かべると思います。しかし亀老山展望台は違います。その大部分が山に埋め込まれている形になっています。

良い例えが思い浮かばなかったので簡単に表しますが、普通の展望台が乳首だとすると、亀老山展望台は陥没乳首です。かろうじて展望台部分が地表からちょっと出てますが、基本的には山の中に埋まっている施設なのです。

殺風景
殺風景

ここが陥没部分。つまり地下室に該当するわけです。隈研吾さんは展望台という凸型の建築物を埋め込んで凹型にすることで、新しいものを見出そうとしたわけですね。「見えない建築」というコンセプトだったそうです。

複数ある出入り口の1つ
複数ある出入り口の1つ

これが側面です。まるで戦時中のようにうまいこと山に擬態していますね。

光と闇
光と闇

かなり入り組んでいる。

入り組んだ構造物
この感じは好き

上から下から人々が行き来しています。

隈研吾先生の必殺木材ラッシュがないね

コンクリート剥き出し
夏はむちゃくちゃ暑そう

隈研吾先生と言えば金沢のスタバとか…あとどこだろう。まぁ悪い方向にですが、デザイナーズマンションのベランで木材をバンバン貼りまくって炎上気味に話題になってたりましたね。

そんなわけで隈研吾=木材多様なイメージが結構あるんですが、ここは木材皆無でむしろコンクリート打ちっぱなしです。

コンクリートに写る影
コンクリートに写る影

でもここはコンクリートで正解ですね。この日のように快晴でだと、コンクリートに様々な影ができて、これがなかなかステキ。

影を楽しむための空間
これを楽しむための空間なのか?

いろんなパーツが組み合わさりながらも直線的にコンクリート群のおかげで、ただの壁にも見所さんが転がってる印象です。

恐るべし隈研吾
恐るべし隈研吾

当然隈さんのことだから、計算済みなんでしょう。

大階段を降りた先には何もない
大階段を降りた先には何もない(出入り口のみ)

実際にこの階段を降りた部分、つまり地下室に該当する部分は何もない。景色も見れない。影を見るしかない。

展望台からの眺めはさすがの瀬戸内海

大海原を見渡す
大海原を見渡す

お待たせしました展望台です。この展望台は長細く、北西・南東の景色をそれぞれ楽しめるようになっています。

南東方向は小さな島がちょっとあるだけなので、しまなみ海道のダイナミックな島々が楽しめるわけではありません。が、逆に人工物のない大海原を眺めることができるので、オーガニックな方々には良いでしょう。

反対側の眺望はこれぞ瀬戸内海
反対側の眺望はこれぞ瀬戸内海

北西方向はみんなが思い浮かべるしまなみ海道の景色。

階段だらけ
バリアフリーよいずこへ

こちらが北西側の展望台です。景色は北西の方が好みですが、展望台自体のデザインは先に挙げた南東側の方がフォトジェニック。

人々はどこへ
人々はどこへ

というわけで再び北西側の展望台からの写真でお別れです。ちなみに無料なので、しまなみ海道観光の際にはぜひどうぞ。

建築と珍スポット

鳥取県にあるホテル「東光園」は、これまた有名な建築家が手がけた面白い構造の建物です。

こういう面白い建築物も珍スポットだと思います。しかしまぁ、有名な建築家が手がけたってだけで、華やかですね。いや、有名な人が手がけたけど鳴かず飛ばずのスポットもあると思いますが。