彦山川橋梁跡を空から見てみよう
福岡の田川郡ってのは結構廃線が多いんですよ。その理由ってのがおそらく炭鉱。田川周辺って福岡の中でも炭鉱が盛んな場所で、だからこそ当時の国鉄が「あっちもこっちも繋いじゃお」ってな感覚で、ガンガン路線を増やしてったんスよね(知らんけど)。
それで推し進めたのはいいけど、世の中が「アレ?石油の時代じゃね?」って気づいてしまって、炭鉱が失われていきます。すると人も物流も減ってしまい、「この路線、無駄じゃねーか!」ってことで廃線に至ったようなんです。
今回訪れた油須原線もその1つなんですが、こちらは「未成線」。つまり、建設途中で遺棄されちゃった路線なんス。今はそのほとんどが道路になっちゃったんだけど、「彦山川橋梁跡」っつー大きな遺構が数十年以上経った今も残されているんで見てきました。
負の遺産?残っちゃった橋梁
パッと見現役っぽいけど未成線
てなわけでこちら。彦山川を跨ぐ形で横たわるのが、油須原線として開通するはずだった路線を支える、彦山川橋梁跡です。だいたい1950〜1970年代くらいに作られたものだと思います。
手前は駐車場に整備されている
橋梁の前後は道路に転用されていて、それらは心機一転頑張るゾという面持ちを見せているんですが、この橋梁だけが当時のままポツンと残っています。
無用の長もの
ここを鉄道が駆け抜ける予定だったんですが、それは叶わず。油須原線の唯一にして最大の遺構だと思います。
プラットフォームっぽいけど駅ではない
ちなみにコレ、渡れたら楽しいんですが、当然の如くもっと手前にはフェンスがあり、行く手を阻んでいます。
オブジェ
また、橋梁の途中にもこのような骨組みフェンスがあるんですが、これは当時のものなのかな?
ここから油須原駅までは未成区間
北側。油須原方面です。ちなみに写真右下の道路が伸びている方向へは、かつて添田線が分岐していました。こっちは鉄道が走ったんですが、1985年に廃線になってます。
ここから豊前川崎駅までも未成区間
南側。辿っていくと現役の豊前川崎駅に着きます。そして豊前川崎駅からは上山田線への分岐があったんですが、これまた1988年に廃線になっています。ほんとこの辺の路線は厳しいっスね。
プレートガーダー橋
横から見ると、今でも鉄道が走ってきそうな雰囲気は残ってますね。しかし工事中止から何十年も経過していて、撤去はしないんすかね?一部は道路を跨ぐ形になってるので、老朽化が進んで崩落でもしたら大事故になりますからね。ぜひ保存する形で進んでほしいけど、目の上のたんこぶになってないといいなー。
この記事の撮影機材
カメラ:DJI Mavic Air
福岡の炭鉱ったらここでしょう!
その外観はひと目見たら忘れられないでしょう!福岡空港のちょっと東にはかつて炭鉱があり、そこで使われていた巨大な施設が今も残ります。強烈なインパクトがあり、憧れのスポットでもありました。ちなみに記事内では触れていないけど、ここも廃線跡があったりします…。