ヤマハとパナソニックの二台巨頭
子供が生まれたのでヤマハの電動自転車(正式には「電動アシスト自転車」)を買いました。非常に快適で、買い物や遊びに行くにも大活躍したので、さらにもう1台パナソニックの電動自転車を買い足しました。
電動自転車を買う前って、「アシスト力が強くて快適なやつがいいなぁ」と思っていて、どのメーカーが良いのか色々調べることがありました。しかし実際にヤマハ、パナソニック両方乗ってみたところ、アシスト力にそんなに違いがないことがわかりました。
なのでこの記事では、これから電動自転車を買おうとしている人に向けて、「アシスト力で比較するのはあんまり意味ないよ。それ以外で比較すれば良いよ」ってことを、実体験と情報を通じて解説していきます。
目次(もくじ)
乗って検証!ヤマハとパナソニックはどっちがアシスト力が強い?
用途の違う2台だが乗り心地は変わらない
私が購入したのはヤマハとパナソニックの電動アシスト自転車。どちらも子供を乗せることができるママチャリですが、ヤマハにはリヤチャイルドシートが付いていて、パナソニックの方は付けていません。その他詳しいスペックは以下の通り。
商品名 | PAS Babby un SP※ | ビビ・DX |
---|---|---|
メーカー | ヤマハ | パナソニック |
価格(税込) | 178,200円 | 139,000円 |
タイヤサイズ | 20 | 26 |
重量 | 32.7kg | 27.7kg |
バッテリータイプ | 15.8Ah | 16Ah |
※:リヤチャイルドシート含む
ヤマハは子供を乗せる目的のものなのでタイヤサイズが小さいし、重量もあります。一方のパナソニックは買い物等での利用を目的としているので、大きめのサイヤサイズでチャイルドシートもないので重量はちょっと軽くなります。
このように色々とスペックに差はあるんですが、アシスト力に関しては全く違いを実感しませんでした。今回パナソニックの方が大きいタイヤサイズだから、ヤマハのよりもっと楽なのかなと思いきや、坂道でも乗り心地は変わらずです。
電動自転車のアシスト力は法律で上限が決まっている
ではなぜ違いを実感しなかったのか。これはおそらくアシスト力の上限が「人力の2倍まで」と法律で決まっているからだと思います。
つまりヤマハもパナソニックもブリヂストンもその他大勢も、結局のところマックスの値はみんな同じなわけです。もちろん多少の違いはあるだろうけど、乗ってみると「違いがわからん」という感想になります。
アシスト力は数値非公表!メーカーのランキングを頼るしかない
画像引用元:絞り込み検索:ラインナップ - 電動自転車 | ヤマハ発動機
電動アシスト自転車は各自転車のアシスト力を数値で公表していません。例えばバッテリーの容量なら数値化されており、メーカーが異なっていても同じ基準で比較できます。しかしアシスト力は数値化されていないため、単純な比較ができません。
ただし、メーカーによっては「☆」などの表記でアシスト力をランキング化しています。ただこれも独自の基準になるので、違うメーカー同士での比較ができません。
今回購入した2台はどちらもアシスト力最上位のモデルです。最上位=法律の上限いっぱいのアシスト力だと思われます。だからこそメーカーが違っても、アシスト力の違いはわからなかったんだろうと思います。
これが例えば上位モデルと下位モデルの比較であればアシスト力の違いも明確なんでしょう。
結論:アシスト力だけでなく価格・バッテリー容量・積載量などでも比較するべき
緑に輝く私の自転車
- アシスト力重視なら、各メーカーのアシスト力ランキング最上位の機種を選ぶ
- その中で価格やバッテリー容量等を比較する
もちろん私が乗ったのはたった2台だけです。しかしたった2台とはいえ、ネット上でアレコレ言われているほどの違いを感じなかったのも事実。
アシスト力が高い自転車を求めるなら、まずは各メーカーが公表している、アシスト力ランキング上位のモデルから選べばOK。
その上で、例えば子供を乗せる目的ならばチャイルドシートの構造やベルトの着脱方法で比較したり、もちろん価格だったり、重量だったりで各メーカーの車種を比較してみると良いと思います。
Amazonの格安電動自転車はアシスト力が弱い?
Amazonを見ると大手メーカーだけでなく、初めて見るようなメーカーの電動自転車も販売されています。
しかし個人的にはこの辺はあんまりおすすめしません。
先の通り、アシスト力の具体的な数値はどのメーカーも非公表です。その代わりメーカーごとにランキングを公表していることがあるので、これを頼りにするしかありません。
で、Amazonの製品だと数値はもちろん、ランキングも公表していません。なので、もはやどの製品がどのくらいのアシスト力なのか全くわかりません。
価格帯から考えると、大手メーカーの中間くらいのアシスト力なんだろうなと思います。さすがに上位モデルに匹敵することはないでしょう。
このように、「アシスト力の目安が不明」「価格域から考えると、大手メーカーの上位モデルにはアシスト力が劣る」といった点からおすすめしません。
アシスト力最強ランキングNo1はフル電動自転車
自転車っぽいけど原付扱いのモペッド
以上の通り、「電動アシスト自転車」についてはアシスト力に違いなしが結論でした。しかし、「フル電動自転車」に関してはもっと色々な違いがあると思います。
フル電動自転車ってのは「漕がなくても進む」ものです。
このクラスになると「アシスト」ではなくもはや「エンジン」になってくるし、海外メーカーの製品も多数あるので選択肢は結構豊富になると思います。ただしチャイルドシート対応のものはほとんどないんじゃないかな。
ではアシスト力最強のものが良いならフル電動自転車一択かと言えば、そうでもない。その理由は次に。
注意:フル電動自転車は漕がなくても進むので原付扱いに
そうなんです、フル電動自転車は原付扱いになるため、歩道を走れません(厳密に言えば通常の自転車も基本的には歩道を走れないけど)。また、自賠責の加入や免許も必要になるため、電動アシスト自転車ほど気軽な乗り物ではなくなります。
最近は「免許不要で乗れるフル電動キックボード」や「原付扱いと一般自転車扱いを任意に切り替えられる自転車」が登場したりしています。最初は規制ガチガチだったんですが、要望を受けて緩くなってる印象があります。なので今買うよりも、もっと規制が緩んでいったタイミングを狙っても良いかも。