三角屋根がかわいいね
岡山の県北の川の土手の下にある吉ヶ原駅に来ました。かつて片上鉄道と呼ばれた路線の駅です。1991年には全線廃止され、その後から現在まで代替手段の代行バスの駅として使われています。
柵原鉱山からの輸送用鉄道として誕生!公園として整備されている
かつて操車場があった場所
吉ヶ原駅の敷地は結構広く、公園として整備されています。
奥にある鉱山資料館には行かなかった
この片上鉄道、正式には「同和鉱業片上鉄道」といって、元々は近くにある「柵原鉱山」から採取した鉱物を輸送する目的で建設されました。いわゆる鉱山鉄道で、釜石鉱山などのように、旅客運営も行われていました。
展示というか放置というか
公園内には鉱山関連の資料館や展示物もあります。
何が何やら
サビサビのトロッコだけど、放置車両ではなく展示品。
小さい…
竪坑櫓のレプリカ。本物はもっともっと大きく、街のシンボルとなっていたそうです。
吉ヶ原駅を見る
昔ながらの内装
それでは吉ヶ原駅を見ていきます。駅舎は登録有形文化財にされていて、当時のものをそのまま保存しています。改札口の有人っぷりが素敵です。
駅員が努力したところで…
駅長室にはこんなものが…。努力虚しく廃線と至った鉄道会社の悲しき名残。
ホームに出てみると良い感じの景色が広がっています。片上鉄道のレールは全て撤去済みですが、この駅では復元されています。
確かに動いているところは見たことない
鉄道車両のことは詳しくないのでわかりませんが、かなり古い感じの車両がありました。「キハ702」といって国鉄時代の車両らしい。これ以外にもいくつかの古い車両が動態保存されていて、全国でも珍しいんだとか。
廃線後に生まれた新駅
この線路を辿ると黄福柵原駅へ
で、この古い車両は、「展示運転」といって度々運転を行なっていて、実際に動いている姿を見ることができるようです。
かつては吉ヶ原駅内での運転だったのでわずかな距離でした。しかし、運転距離を伸ばすため、2014年に160m先に「黄福柵原駅」という新しい駅を作りました。なんとまぁ1991年の全線廃止から23年後に新しい駅が開業するという珍しいエピソードです(乗車はできないので正式な駅ではないけど)。
駅名標だと次駅は柵原駅になってる
現役当時の吉ヶ原駅の隣駅は「柵原駅」であり、この駅は現在のDOWAエフテック株式会社敷地内にあったようです。同施設内では、鉄道の名残はほとんど見ることができませんが、鉱山施設の名残はいくつかあります。先の竪坑櫓があったところの基礎部分も残っているようです。
【参考】柵原鉱山-01
てなわけで、今回は「黄福柵原駅」も「柵原駅」跡も見逃してしまったので、またいつか行きたいと思います。
手動踏切。昼飯線でも見たね。
かつて姫路にあったモノレール
今回は吉ヶ原駅周辺を見ただけですが、廃線はやっぱり辿ってなんぼですね。かつて姫路にあった姫路モノレールは、街の合間を縫ってレールが敷かれていて、辿って歩いているだけで楽しめました。特にマンションの中に突っ込んでいく様子は素晴らしい。
残念ながら現在は解体されてしまいましたが、解体前の在りし日の様子をご覧ください。
吉ヶ原駅の詳細情報
公式サイト:ない
場所:Googleマップで見る
訪問年:2020年