体育館内で繰り広げられるアート群
新潟県十日町市です。とっても田舎の山中に、2005年に廃校となった真田小学校があります。その学校は2009年に、絵本作家の田島征三さんによってアート空間として生まれ変わりました。この廃校×アート空間が独特で面白かったです。
生まれ変わった廃校
絵本と木の実の美術館
新潟県十日町市では、2000年から「大地の芸術祭の里」と言って、自然の中にアート作品を展示したり、廃校や空き家を再利用したりと、アートによる地方再興を目指しています。
十日市町にある集落「鉢」もその候補地の1つで、ここにあった真田小学校を絵本作家の田島征三さんの美術館にしようと企画しました。その結果誕生したのが、廃校丸ごと使って絵本の世界にした空間絵本「学校はカラッポにならない」です。
意外と広い校舎
外観は本当に普通の廃校。かつてのグラウンドが駐車場になっています。入館料800円を払っていざ内部へ。
絵本の世界にダイブ
すると、広い体育館の中には彩られた流木で作られた様々な作品が吊られていました。これだけでインパクト大。そして「空間絵本」がどのようなものなのか、一発で理解できました。絵本のような世界観の作品たちが具現化されて飾られているのです。これは面白そうだ。
廃校は全くカラッポではない
何が飛び出してくるのか…
体育館を抜けて校舎内を進んでいきます。
ふわふわ浮遊している
お化けがいました。こいつは「トペラトト」という名前で、マスコット的に扱われている見たいです。
小学校が廃校になった翌日、最後の在学生だったユウキ、ユカ、ケンタ(実際の人物だそうです)の3人が学校を訪れてみると、このようなお化けたちが学校を占領していた、というストーリーです。
ズッコケ三人組
その3人の在校生。流木で作られているのでちょっと不気味で怖いんですが、ダイナミックなポーズで廃校に残ってます。
封印されし者
黒板には彼らが大好きだったという「うみさき先生」の姿があります。
次の教室に行くのが楽しみ
そんな3人と一緒にドンドン廊下を進んでいきます。
大掛かりなギミックあり
そんで時には再びお化けと遭遇したり…(こいつ動きます)。
ちょっと不気味だぜ
これまたダイナミックなポーズで老化を駆け抜けたり…。
ギャア!
再びヤバそうなお化けと遭遇したりするわけです。当然絵本なんで可愛らしいんですが、私くらいの世代からするとどうしても映画「学校の怪談」を思い出さずにはいられません。人体模型やテケテケ、メリーさんなどなど、当時小学生だった自分には強烈なインパクトが残った映画でした。
可愛らしい絵本とホラー映画の世界を重ねるのは冒涜かもしれませんが、当時見た映画の世界に入り込んだみたいで、ワクワクしながら楽しみました。
銀河の彼方へ
最後はなんかあの壁の向こう側へ!みたいな感じで子供たちが飛んでいって終わりました。かなりの重量あるだろうに、吊るすだけで固定していて、支えが見えない分浮遊感が高くて素敵。
ゆるキャラ
トペラトト!
Hachi Caféでカレーを頂く
鉢集落の人たちはその苗字がほぼ全員「尾身」なんだって
校内にはハチカフェってお店も併設されています。その名の通り「鉢」にあるカフェで、素材も鉢で採れたものを使っているご様子。
なお、現在は感染症対策でテイクアウトのみの対応とのこと。カレーは完全にやってないみたい。
山羊もいるよ
めだかの学校
校舎の外にはビオトープが広がっています。
小屋の中には小さな子やぎもいた
そんでヤギもいます。集落の人々や、少し行ったところにある小学校の生徒たちと触れ合ったり、大切に飼われている様子でした。ヤギだけでなく全体的にそうですが、この集落に住んでいる元々の方々と、外からきた田島さんや関連したアートプジェクトの人々が本当に素敵に調和していました。そういう姿を見るだけでもほっこりして良いなと思えました。
これから冬になり、十日市町には雪がのしかかります。なので美術館は冬季閉鎖となり、このヤギも別の場所に移動するんだとか。また春になったら皆さん会いに来てちょ。
この記事の撮影機材
カメラ1:α7C
美術館は面白い
デカい美術館もまぁ面白いんですが、今回のように何かを再利用した小ぶりな美術館もまた面白い。岐阜県にある「哲学舎という名の美術館」は、焼肉屋を改装し、ご主人の趣味の世界が炸裂した美術館です。おしゃれで可愛くて、ずっといれる素敵な空間をご覧ください。
絵本と木の実の美術館の詳細情報
公式サイト:鉢&田島征三・絵本と木の実の美術館
住所:〒948-0111 新潟県十日町市真田甲2310−1
電話番号:+81257520066
場所:Googleマップで見る
営業時間:10時~17時(12-4月下旬までは閉館)
休館日:火・水曜日
入場料:800円
駐車場:たくさんあり
備考:遠い