奈良県です。奈良市よりももうちょい南に存在する『天理市』に行ってきました。
『天理』と言うと野球やラーメンやなんかで聞いたこともあるかもしれません。そしてもちろんみなさんご存知『天理教』の大本営でもあります。
宗教の名前がそのまま都市の名前になるという、大変珍しい宗教都市なのでございます。
天理市の特徴的な町並み
天理駅から中心部目指して歩くわたくし。
商店街を歩いていると何やら法被を着ている人を見かけ始めます。その黒い法被には『天理教』と書かれていて、茶髪のにーちゃんからベビーカーを押す主婦、もちろん老人まで、まさに老若男女様々な人たちがそれを羽織っていました。
もちろん天理市民全員が天理教信者という訳ではありません。が、やはり『宗教都市』と呼ばれるだけあって、随所に天理教の影響が見られます。
天理市全体は古墳あり盆地ありの典型的奈良の町並みなのですが、天理教本部を中心とした周囲の町並みがとても独特です。例えばこの衛星写真。中心には本部があり、その周りを四角く囲むように特徴的な建物があります。
地上目線で見るとこれ。このような巨大な建物がズラーっと並んでいます。
建物がすごく特徴的ですね。すごく密度の高い神社みたいな、千と千尋の神隠しの舞台みたいな。
恐らくこれは学校。校舎も同じような外見をしていて、見た目では判別がつかない。
これは病院だったかな。
病院を別の角度から。建物の見た目で区別がつかないので、自分のように遠くから来た人が怪我した場合、どこに駆け込めばいいのかわかりませんね。
これは…なんだったかな。『ようこそおかえり』という文字が書いてありました。ただいま。
全国から天理教徒がここに戻ってくる際の宿坊なのかな。たぶんなんかそんな感じ。
とにかくこのように特徴的な建物がガシガシと建っています。もちろん天理市民の方々には馴染みなんでしょうが、他所から来た自分にはこの非日常的な空間がとても面白く大興奮でした。
天理教本部を観光
『火の用心〜』みたいな感じでカチカチとやりながら民謡チックな歌を歌い練り歩く天理市民の方々を見守りながら、いよいよ天理教本部前までやってきました。
周辺でこんだけすごかったんだから本部はもっとやばいはず。
てかなんつースケールだよこれ…。あまりのすごさにちょっと感動。自分は巨大な工場や建築物が大好きなので、まさに理想的なシチュエーション。
鳥居のような入り口には『天理教教会本部』と書いてある。
前日に奈良の大仏を擁する東大寺に訪れた際、大仏殿を見ながらでかいなーと思ってたのですが、それに勝るとも劣らないでかさ。やっぱ奈良ってスゲーわ。
天理教教会本部の内部へ
事前に何も調べず行ったので、信者しか入れなかったらどうしようと思いましたが、誰でもウェルカムみたいで普通にその辺のお寺みたく出入り自由でした。
しかし残念ながら内部は撮影禁止した。なので私が体験したことを文章にしようと思います。
まず靴を脱いで中に入ると、非常に広い畳の空間が目の前にありました。中には柱がいくつかあるだけで、反対側の景色まで見通せる風通しのいい大広間だったと思います。
中心には大きな太鼓(?)が1つあるくらいで、特別絢爛豪華な装飾があるわけではありませんでした。
大広間にはまばらに人がいて、みな中心の太鼓に向かって座っています。頭が床につくまで跪いて祈りを捧げる人、手拍子をうつ人、歌を歌う人など、それぞれ様々な形式で参拝していました。
建物はぐるっと四角形になっていて、建物間を移動するには長い廊下を歩きます。信者の方がその長い廊下を雑巾掛けしていて、歌を歌いながら掃除する人や、世間話しながら掃除する主婦っぽい人などいろいろな人がいました。
なんだかアニメや漫画の中のステレオタイプな仏教のイメージがすげー似合うとこだなぁと思いましたね。なんというか、昔ながらの『和』の雰囲気というか。『臨兵闘者皆陣列在前!』って叫びたくなるような雰囲気。
その辺の新興宗教とはレベルが違うので、余裕のある感じで観光客にも優しくとても楽しく巡ることができました。
とにかく天理の町並みに圧倒させられまくりでしたね。これはすげーわ。
ちなみにお腹が空いたら天理市内にある「東来軒」のスタミナラーメン(ちゃんぽん麺)がおすすめです。
日本中にある巨大宗教建築たち
同じく関西、大阪府富田林市には「PL教団」のシンボルマーク、「PLの塔」があります。よく見るタワーとは一風変わったそのデザインから、見るものの度胆を抜くこと間違いなし。天理市と共に宗教の凄まじさが伝わる珍スポットです。
また、奈良県から遠く離れた新潟県ですが、こちらには宝徳山稲荷大社と呼ばれる、巨大な神社があります。巨大宗教建築に興味ある方は、こちらの記事も読んでみてね。
天理市の詳細情報
住所:〒632-8555 奈良県天理市川原城町605(市役所)
電話番号:0743-63-1001(市役所)
場所:Googleマップで見る
営業時間:わからない
入場料:無料
訪問年:2013年
備考:すげー興奮するけど警備員もいるのではしゃいだら怒られるよ