殉国七士廟への入り口
終戦記念日ということできました。渦中の靖国神社から遠く離れた愛知県蒲郡市です。
こちらの三ヶ根山スカイラインというしなびた有料道路の一画に、A級戦犯の遺骨が納められたお墓があります。なんでこんなところにあるんだよという思いを隠しきれませんが、あるんです。
A級戦犯の遺骨が眠る殉国七士廟
ぶっとい柱に刻まれた『殉国七士廟』の書は、第56・57代総理大臣である岸信介さんが書いたものだそうです。安倍元総理のおじいちゃん!
ここ自体あまり有名でもないし、こんなとこにA級戦犯の遺骨があるなんて嘘っぽいし、とんでもスポットと思いきや首相のお墨付きなんですね。
ではなぜここに遺骨があるのか。
A級戦犯たちは死刑を執行された後、横浜市久保山の火葬場で焼かれました。その際に何人かの者が火葬場に忍び込み、遺骨を回収したそうです。遺骨は一旦熱海に保管した後、三ヶ根山に持ち込まれました。そして1960年、ここに殉国七士廟が完成したということです。
【参考】殉国七士廟 一般社団法人殉国七士奉賛会 公式ホームページ
そしてこれがそのお墓であり、殉国七士廟そのものです。畏れ多いですね。ここに板垣征四郎、松井石根、東條英機、木村兵太郎、土肥原賢二、広田弘毅、武藤章の7名のA級戦犯の遺骨が納められていると聞きます。
この辺には他にも戦没者のお墓があったり、昭和神宮建設予定地(結局ポシャったそうな)があったり、東條英機の孫である東條由布子さんの何か施設があったりとなかなか濃いです。
ちなみに終戦記念日には特別何かが行われることはなく、むしろ昭和天皇誕生日の4月29日に毎年祭が行われているらしいです。
「萬世太平」と描いてある像。その前には詩が書いてありました。
大きさ比較
結構な大きさです。この像がどんな意味を持っているのかはわかりませんでした。
三ヶ根山と言えば蒲郡での屈指の強烈スポット!
殉国七士廟がある三ヶ根山スカイラインは、よくある地方の有料道路に過ぎませんが、実はこの区間の中に廃墟は変わったスポットが密集しているという、かなりインパクトの大きい道です。
中でも目立つのがこちらの巨大廃墟ホテル。三ヶ根山スカイラインを走っていると嫌でも目につきます。今回特別に許可を得て内部を探索してきたので、その様子を紹介します。ちなみに過去にはこの敷地内で昭和神宮の建設計画があったそうな。