名古屋駅から笠寺駅にかけて、南方貨物線なる路線があります。1967年に着工し、約8年であとは線路を引くだけとなりました。ところが時代が変わる中で貨物線そのものが不要になったり、騒音を懸念した近隣住民からの反対があったりで、結局一度も使われぬまま廃線となってしまいました。
南方貨物線は、作ったはいいけど結局使われなかった路線として未成線と呼ばれています。廃線が使い終わった線路なら、未成線は使う前の線路。不要物って点ではどちらも同じ。
そして21世紀を迎えた現代においても、南方貨物線は残り続けています。ただし、一部は解体されているので、途切れていたり、アレンジして使われていたりしています。
名古屋駅から笠寺駅まで、名古屋最大の未成線「南方貨物線」を辿ってきたので紹介します。
名古屋最大の未成線、南方貨物線を辿った
写真左にあるのが東海道新幹線の高架です。そして中央に突然そびえる高架が南方貨物線。いきなり途切れたところからスタートです。
反対側も途切れています。解体された部分は駐車場になってますね。
これは堀川。川を跨いでいるのは東海道新幹線。南方貨物線は撤去済みで、川の左右に移行が残っています。
これは新幹線橋梁の下。
左が南方貨物線の高架。右が東海道新幹線の高架。基本的に新幹線にずっと平行してる。
これはちょっと面白い。一番奥にあるのが新幹線東海道線、右にあるのが南方貨物線、左から手前に伸びているのが名鉄常滑線。3つの路線がクロスしている。
その後も断続的に南方貨物線は続きます。
資材置き場として転用されている。はしごで上に登れるところが2Dアクションゲームっぽい。
ここも南方貨物線が屋根に使われている。写真にはないけど、中には打ちっぱなしの練習施設みたいなのに転用されてるところもあって面白かったっす。
笠寺駅に近づくにつれて段々高度が下がってくる。
合流するときにはもう歩道と同じ高さ。ここだけは線路がまだ残ってます。
笠寺駅。ここまでくるとどれがどれだかもうわからん。本当はここから更に大府駅まで伸びているんだけど、そっちのほうは高架じゃないのであんまり見所ないです。
そういえば、あおなみ線の一部には南方貨物線の高架が使われているらしいです。南方貨物線を全部残しとけばゆとりーとラインみたいに使えたかもしれないのに!
これは天白川の南方貨物線関係ない写真。雲がすごい日でした。